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2026.02.28

実力者の実力

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 今週はまずおなじみ荻野リサさんのフラメンコライブから。今回も満席の高円寺『エスペランサ』、共演の泰晴美さんとギターラのミゲル・イグレシアスさんは私には初めてのお顔。どちらかというと悲しみや嘆きなど影を感じさせる踊りを得意とするリサさんと対照的に陽性の輝きを纏う泰さんの踊りもとてもステキでした。映画を1本、ミュージカル界の実力者が顔を揃えるショートムービー『なりすま師』。期間限定公開の日程でこの日しか行けそうにないなと席を手配した日がちょうどトークイベントの日で、出演者の楽しい裏話など聞くことができて運が良かったです。映画も奇想天外なアイデアで面白かった。シュールでフザケた内容(褒めてます)に本格的なミュージカル歌唱が浮いてるようなジャストフィットしてるような、の絶妙の味わい(笑)。やっぱり基礎力のある人たちは何をやらせてもある種の確信と安定感があるから面白いのですよね。続いて舞台はPカンパニーの『シン犯人』を。冤罪で投獄されたまま死刑になってしまった女性の話を彼女につながる人々の平凡な日常と地続きで描いてくれて、見応えがありました。ここはこういった社会問題を深刻にならないタッチで観せてくれる面白い劇団で、今後も内容を吟味しつつ拝見していこうかなと思っているところです。枚数合わせの画像は歌舞伎座ロビーのミニギャラリーにいる御所人形「見立て三番叟」くん。なんだかちょっぴり中村鷹之資くんの笑顔に似てる気がします(笑)。

 土曜、オーシャンSはママコチャ、ファンダム、レイピアと固めに。日曜の中山記念はレーベンスティールを不動の主軸に据えてチェルヴィニア、エコロヴァルツ、オニャンコポンもちょっぴりね。チューリップ賞はコニーアイランド、アランカール、ホワイトオーキッド。

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2026.02.21

ただの観客ですけど

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 今週は舞台をたくさん観ました。まず太宰治の『人間失格』を寺十吾さんのビッシビシに鋭利な演出で。これは凄い舞台でした。懇意にしていただいている佐瀬弘幸さんというとても存在感のあるステキな役者さんがご出演というのが観劇のとっかかりでしたが、観て良かった。ゾクゾクしました。その夜は青年座の『鵺が疾る』。これはちょっと私には歯が立たなかった感じ。もう一度観てなんとか咀嚼したいので再演があればまたぜひ観たいな。2月歌舞伎座は夜の部のみ。ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんがこの公演で襲名予定だった役者が不祥事で謹慎、彼が務めるはずだった襲名披露演目の「雨乞狐」を中村勘九郎・七之助の兄弟で観られたのは正直お得だったと言わざるを得ません…が、劇中の雨乞狐の“名を賜った、嬉しや”というセリフを聞いてこの2人がどれだけの想いでお弟子さんのためにこの演目を用意してくれたかが感じられ、関係ないただの観客の私まで情けない気持ちで涙が出そうになりました…。まぁそれはさておき、目当ての中村亀鶴さんが出る『梅ごよみ』は辰巳芸者の恋の鞘当ての軽妙なお話で、あまりにもヒドい結末(笑…褒めてます)になんだそりゃーと大笑いしました。オトナの笑いだなぁ。亀鶴さんはキリリと重みのある悪役でステキでした。声がイイのよー。続きまして、ミュージカル『ダブル・トラブル Take2』、上口耕平&辰巳雄大コンビの方を。開幕前にアクシデントで降板者が出て、急遽代役に入ったのがいつも出演舞台はできるだけ観るようにしている大好きな上口くんということで、なんとかチケットをゲット。以前にもこの作品は観ていますが、今回のコンビは見た目も華やかで芸達者でとにかく楽しかった。上口くんは歌も踊りもどんな瞬間も一部の隙もなく、笑わせるのもうまくて本当に観ていて気持ちがいい役者なんです。そしてその夜に劇団アンパサンドの『歩かなくても棒に当たる』。この前観た『デンジャラス・ドア』が面白かったので続けて観てみました。好評だった作品の再演とのこと、なるほどここの舞台は追ってみる価値がありそうです。なんか所属俳優さんたちがイイ感じなんだよなぁ。力の抜けた笑いと後半ホラーじみてくるテイストがとても面白い。枚数合わせの1枚は銀座で食べたブイヤベース。シーフードが大好きな私の愛する料理です。

 土曜、ダイヤモンドSはスティンガーグラスを不動のアタマに据えてあとは人気薄へ。ボーンディスウェイ、シルブロン、トータルクラリティ。阪急杯はドナウブルーの仔・ディアナザール、これも人気なので人気薄へ…アルテヴェローチェ、メイショウチタン、スリールミニョン。日曜はもうG1かぁ。フェブラリーS、ここはやっぱりダブルハートボンドからだな。コスタノヴァ、ロードクロンヌ、シックスペンスとやや固めで。小倉記念はシルトホルン、リカンカブール、タガノデュードで。

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2026.02.14

批判ではなく批評

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 今週はまず映画を1本。『アバウトアス・バット・ノット・アバウトアス』という90分の会話劇。レストランのテーブルで2人の人物が話し合うだけなんですが、スリリングで滅法面白い。これはすごく演技の上手い若手と中年の俳優を連れてきてぜひ舞台化するべきですね。ミュージカル『PRETTY WOMAN』は華やかでとても楽しかった。田村芽実さんは『ダ・ポンテ』の時に「これはタダモノではない!」と仰天したものの悔しいかな彼女の舞台を観ることができたのはそれ以来。やはりタダモノではなかった。細い身体でパワフルな歌声、はすっぱだけど純真でかわいらしい女性を演じて爽快でした。城田優さんの舞台を観るのもだいぶ久々、ずいぶん自信をつけて大物になったなぁという印象。福井晶一さんがとても良い役でしたね。続いて、マニアックに大好きで様々なバージョンの上演を観て来ている『十二人の怒れる男』のミュージカル版を観ました。これはちょっと色々と違和感。ミュージカルというものは音楽が物語や人物の心情の表現を助けていなければならないはずが、今作にあってはセリフの理解の邪魔になっていた気がするんです。この緻密な密室劇をミュージカルに、ということ自体にそもそも無理があるのでは。この作品で陪審員たちは被告の少年(登場しない)をなんらかの同情や愛情のようなものをもって“救う”ために討議しているのではなく、ただ彼を有罪とすることに合理性があるかどうか、それについて1人1人がそれぞれの人生を曝け出し残酷に傷つけあってまで話し合いをするのです。この作品の世界観から浮いた印象の女性を冒頭から登場させて「少年に愛を」的なことを歌わせるのはミスリードではないか。元の作品では最後にようやく全員の意見が一致した時、彼らは後腐れなくあっさりと解散して行く。そのラストシーンになんだか大団円的なベタな温度を持たせた演出になっていたこともいただけない。そこに情を持ち込むのはこの作品の方向性と違うんじゃないかな。このミュージカル版ではこうなんです、と言うのであればそうなのか、と飲み込むしかないのだけど。おまけに音楽的な声を持つ歌い手があまりいなかったこと、数人の手練のミュージカル畑の俳優でさえもハコの音響の悪さのせいもあって歌の耳当たりが硬く、空間にも心にも響かなかったこともだいぶマイナスポイント。悪くばかり書いているけど一座は真摯に取り組んでいて充分に好感は抱いたし、楽しんだことは確かです。これは批判ではなく批評のつもり。そしてその翌日には新橋演舞場で『お光とお紺』を観ました。寺島しのぶと藤山直美という演技巧者2人の対決、ゴジラ対ガメラを観に行ったつもりが(笑)とてもかわいらしいシスターフッドの物語でした。やっぱり巧いなぁ、本当に巧い。なんだろうねこの引き込まれちゃう感じは。このBlogでも何度も褒めている葛山信吾さんが今回もステキ。ただ舞台転換のための暗転の多さと長さが玉に瑕。客席の多くを占めるお年寄りのお客さんにはこのぐらいのゆったりテンポでいいのかな。

 ウンブライルの引退が発表されて淋しい私。土曜のクイーンCはマルガ、モートンアイランド、ヒズマスターピースをこの順番で。日曜、共同通信杯はロブチェン、ベレシート、リアライズシリウス。京都記念はヘデントール、エコロディノスと人気馬を頭に乗っけてサフィラ、ヨーホーレイクへ流れ落とす。

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2026.02.08

ハードルが高い

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 今週もあれこれインプットしまくりました。ミュージカル座『スター誕生2』は昭和の匂いたっぷり。開幕前に流れてる昭和歌謡はもちろん全部知っていて、物語の舞台である昭和のゲーノー界はあの時代を生きた者なら誰もが憧れの目で見上げていた世界でした。時代のパロディでもありある種の歴史劇でもあり、楽しかったです。映画は『安楽死特区』『恋愛裁判』を。これはどちらもちょっと自分が期待したような内容でも話運びでもなく、勝手に空振りしちゃった感じ。とはいえどちらも考えさせてくれる部分はあり、得るものもありました。続いてはこの作品に出会っていなかったら馬が好きで競馬のマンガを描いている今の私はなかったかもしれない、馬をテーマにした舞台演劇『エクウス』。劇団四季の手を離れ、新しい演出での上演とのことで楽しみ半分不安半分で観劇の日を待っていました…が、うーん…主演の織山尚大くんは多分世間一般的には「難役によく食らいついて…」等々褒められるところなんでしょう。でもこの作品をよくよく知った私の目から見て、怒りやいらだちや苦しみの感情表現に幅も奥行きもなく、ずっと一本調子で怒鳴るだけで全くの力不足でした。彼の舞台はこれまでにも何本か観ていて感性の鋭い子だと思い、期待していただけに残念な気持ちです。彼と密接に関わる精神科医の役をわざわざ女性にした意味もさして感じることができず、この役者がセリフのミスが多くて集中力が削がれるというマイナスポイントも大きく、この作品の眼目であるはずのとある演出効果もなくされていてビックリ。全体を通して疑問と不満の観劇となってしまいました。この戯曲に立ち向かうにはいささか力の足りない座組だったのでは。その夜には下北沢で広島で20年も活動しているという劇団・INAGO-DXの『埋まれ、故郷』を。尊敬する演出家の日澤雄介さんがXでおすすめしていらしたので観てみました。アフターステージトークに鹿賀丈史さんが『マクベス』でお世話になった演出家の鐘下辰男さんがご登壇。久々にお姿拝見してなんだか嬉しかったです。枚数合わせの写真は池袋のシアターグリーンの近くにあるお蕎麦屋さん・松楽のカツ丼ハーフサイズ。たまーにカツ丼食べたくなるけど、どこのお店も量が多過ぎてなぁという私にはちょうどよくて甘めの味つけも口に合うのです。

 昨夜、白湯を飲みながらコンビニのシュークリームを食べたら後で気分が悪くなり、ぐったりしてしまってBlogの更新ができませんでした(今はすっかり元気です)。土曜は東京競馬が雪で中止になるなど落ち着かない日になってしまいましたね。日曜は大丈夫かな…とりあえず東京新聞杯はウンブライルを激烈応援。ブエナオンダ、オフトレイル、トロヴァトーレへ。きさらぎ賞はずっと応援してるのにブロコレ風味なゾロアストロからラフターラインズ、ここならまだ太刀打ちできると見てショウナンガルフ。

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