Take me to the MOON
今は朗読劇「月世界旅行」に通ってます。SF=サイエンス・フィクションでありサウンド・ファンタジーであり、演出家の鈴木勝秀さんが好きな役者を揃えて好きな演劇空間を好きな音楽で彩ったスズカツ・フェイバリットでもあるのだそうです。3人の声も滑舌も良い役者、1人の卓越した技能と世界観を持つミュージシャンが提供してくれる馬鹿馬鹿しくて楽しくて、でもアイロニーに満ちた豊かな時間。何度観ても飽きることがありません。そしてその間隙を縫ってどうしても観たかった『ペーター・ストックマン~「人民の敵」より』 。森尾舞さんという女優さんの芝居がとても良くて名取事務所の公演を観るようになったのですが、片や劇団チョコレートケーキは西尾友樹さんという役者さんがすごくイイと思って観るようになった、そのお2人がW主演で真正面から激突する舞台。よくぞ、よりにもよってこの2人をぶち当ててくださった。激しい言い争いの中にもお互いの感情の移り変わりをクッキリと見せて理解させるその演技力、ひと時も緊張を切らさず温度を落とさない演劇的な空気の持続力、これは凄まじいものでした。観て良かった。早くも今年のベスト5入り確実という舞台に出逢えました。映画は「ブラックボックス」「シラノ」を。前者はスリリングでとても面白かったけど後者はちょっと、どうも。これ難しい問題なんだけど、ポリティカル・コレクト的に奇手を繰り出した感のある発想が私には逆にいささか窮屈に感じられた。そもそもの「シラノ・ド・ベルジュラック」という作品がやって見せたいことはそういうことじゃないと思うんですけどねぇ、私はね。
日曜、中山記念はコントラチェック、ゴーフォザサミット、レッドサイオンの藤沢トリオが稀代の名伯楽に有終の美を飾らせてくれますように。阪急杯は難しいなぁ、トゥラヴェスーラからグルーヴィット、タイセイビジョンあたりでそーっと。リンゴアメもちょっとだけ。