シュール歌舞伎
今週は映画2本と舞台2本。「キャラクター」は凄惨な場面が続いて辟易。こういう映画を作る人の考えがちょっと私にはわからない。じゃあなんで観たんだよ、って言われそうですけど(苦笑)、役者陣は良いメンツだし漫画家が主人公だっていうんで観てみようかなって。「トゥルーノース」は北朝鮮収容所のお話。今時こんなのあり?ってぐらいレベルの低い仕上がりのCGアニメで、でもそれは意図的なものなのかもしれない。実写だったりしたらあまりにも過酷な内容で疲弊してしまうから。これは観ておいて良かった。六月大歌舞伎、楽しみにしてたのは「御摂勧進帳(ごひいきかんじんちょう)」通称・芋洗い勧進帳。ひととおり勧進帳の流れは演じておき、終盤になると弁慶が番卒の首を当たるを幸い次々と引っこ抜き、最後はそれを放り込んだ巨大な天水桶を芋洗いよろしく杖でかき回してワッハッハと高笑いするってえと生首がポップコーンみたいにポンコポンコと飛び出すというむちゃくちゃシュールなどうかしてる作品(褒めてます)。実際考えてみたらそれこそ凄惨な場面のはずが、舞台上を飛び交う“駄首”と呼ばれる雑な作り(多分ワザと)の生首がかわいくて観客は大笑い。もともと疫病払いのために作られた演目だそうで、今の時代にもびったり。スカッとしました。そしてミュージカル「マタ・ハリ」再演。新たに主演に入った愛希れいかさんのマタがとても美しく、強かで骨太な心のうちも巧みに見せて魅力的でした。
金曜に更新するの忘れてしまってごめんなさい。日曜の宝塚記念はレイパパレ、メロディーレーン、シロニイ、カレンブーケドール、キセキという「これ買っときましょ」的なお遊び馬券で行きます。