競馬場と教会と
今は映画館も座席の予約が当日のみだったり1席おきの配席だったりですが、新作もどんどん公開されていますし、普段から空いてる時間帯にしか行かない私にはコロナ以前と変わりない光景に思えます。今週はまず「ライド・ライク・ア・ガール」を観ました。これ、まちがいなく良い映画なんですけど…私には実はちょっと退屈だったんですよね。Twitterでは「観ておいて損はない」と書きました。もちろん、損はないんです。美しい映像、女性騎手の偉業、温かい愛情に固く結ばれて競馬の世界を生き抜く家族。感動の条件は揃ってる。ただ競馬映画としても女性の闘いと勝利の物語としてもなんとなく全体的にありきたりというか、教科書的というか、格別に心を掴まれたり揺さぶられたりというものが見つからなかった。競馬をよく知ってる人間には正直だいぶ食い足りないと思う。実際の出来事を忠実に描くために突飛で大袈裟なエピソードを付け加えるわけにはいかないのでしょう。でもなぁ…何かもうひとつ、食い込んだ表現が欲しかった気がするんです。贅沢言ってんのかな。「グレイス・オブ・ゴッド」はなかなか重たい題材をサクサクとテンポ良く話を進めることで長尺でもストレスなく見せるテクニックが秀逸。それでいて取り上げた事件の本質的な深刻さは充分に伝わる。そのへんの力加減が絶妙でした。事件を隠蔽しようとする教会側の描き方がちょっと薄めなのは意図的なものかな。それだと私みたいな勧善懲悪を求めがちなパカな観客は本当の正義はどこにあるのか、見誤ってしまう可能性はあるかも…。
まだまだ無観客開催。先週みたいな大穴配当が出た時のどよめきが起こらないのは残念至極ですね。実に4億6409万1040円がキャリーオーバー中で馬券ガチ勢は今週、気合入ってるでしょうね。日曜のアイビスSDはやっぱりライオンボス連覇かなぁと思いつつも、珍名大好きだからアユツリオヤジが気になって気になって仕方ない! それとモンペルデュが芝でも通用するかを見たいですね。