花形勢揃い
帝国劇場詣での合間、明治座に「五月花形歌舞伎」を観に行って来ました。昼夜通しで5本の豪華ラインナップ。役者も顔が揃ってます。
まずお昼は1本めに市川亀治郎さんの狐忠信。いやー、かわいい、楽しい。宙乗りも華やかで幕開きにふさわしい外題ですね。「蝶の道行」、私はどうも舞踊は眠くなってしまうので苦手な方なのですが、これは振付や演出が現代風で飽きずに観ることができました。「封印切」、なぜか私はこの演目に縁があって、この短い歌舞伎歴で何度もいろんな役者さんで観てます。これは男のプライドの話かな。誰が演じてもその人なりの解釈が面白く、 リアルな心理劇である部分と歌舞伎の型のバランスがとても面白く、ググッと惹き込まれるのです。最後の場面、これから悲劇へと突き進む結末を周囲の人は知らずにいるという作りがとてもいいのですよね。
夜は「牡丹燈籠」…とっても怖かったです。いや、幽霊が怖いのではなくて、登場人物それぞれの心の闇が怖い怖い…なまじ妖怪とかドロドロ出てくるよりもよほど怖いです。ひいきの中村亀鶴さんは女にそそのかそれて大名を殺し、そのせいで自分も自滅して行く男で、愚かといえば愚かなんだけどどこか哀れで切なかったです。歌舞伎の様式美よりも現代の演劇に必要な種類の演技力が求められる芝居でした。そして怖い怖い「牡丹〜」の後は明るく楽しく「高坏」で高下駄のタップダンス。これが現代の創作舞踊ではなくて昔からある演目だってところが歌舞伎、恐るべしです。
オークスの予想は公式にて。東海Sはシビルウォーとキングスエンブレムの裏表だけでドスンだ。
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