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2011.02.11

銀座の花

Osome7
 ル・テアトル銀座にて「二月花形歌舞伎」を観てまいりました。今回観たのは昼の部の「於染久松色読販(おそめひさまつうきなのよみうり)」。いわゆる「お染の七役」といって、市川亀治郎さんがお染という娘さんを始め若者や奥様や悪女など7つの役を次から次に早替わりで演じ分けるのが見ものの演目です。以前に一度福助さんで観ているはずなのですが、相変わらずドシロウトでイイお客さんの私はあの場面でもこの場面でも「うおっ!?」「おおお!」と驚きっぱなし。今そこにいたはずの亀治郎さんが次の瞬間別の場所からまったく違う出で立ちで現れたり、トンと当たってくるりと入れ替わったらもう別の人物になっていたりするんですから。まぁこういうのってだまされてナンボというか、いちいちビックリしてた方が圧倒的に楽しいですよね。役者さんの技術・技量という点から見ても、7つの役それぞれに姿はもちろん性格も違えば声色も変えねばならず、体力的にも相当に消耗すると思います。亀治郎さんはこの忙しい大役を楽しそうに自在に演じていました。キメどころで「どうだい、オレの舞台、面白いだろ」という顔をして見せる時のこの人、役者としてとっても魅力的だと思うんですね。そういう大きく構えたところもいいのだけど、終幕で気がふれてしまった哀れなお光ちゃんという役が可憐で涙を誘ったりもするのでした。お目当ての中村亀鶴さんは大詰に登場する船頭・長吉。スッキリと粋な着流し姿できれいな踊りを見せてくださいました。
 ル・テアトル銀座はわりとよく行く劇場で、ここで歌舞伎を観るというのはなんだか新鮮でしたね。歌舞伎座が長い年月をかけて改装中の今、どんどん新しい場所で可能性を広げていく歌舞伎の世界の人たちのチャレンジ精神と柔軟性には感服です。

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