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2010.06.12

先生!

MorrieAkirajuku
 加藤健一事務所「モリー先生との火曜日」を観て来ました。著名なジャーナリストでスポーツ・ライターのミッチ・アルボムが難病に冒された恩師との交流を描いた実録小説を舞台化したものです。ちょっと重たい話かなと正直、警戒して覚悟して出向いたのですが、大好きな「詩人の恋」と手触りの似た、笑ったりしんみりしたり泣いたりの穏やかでとても良い作品でした。なんといっても2人の間に流れる師弟愛というか友情というか、人と人との心の結びつきが美しい。これはきっとカトケンさんにとってこの先、長く大事なレパートリーとして上演を続けることになる作品じゃないかなと思いました。ステキな物語です。
 続いて「アキラ塾」。こちらは作曲家、演奏家、そしてNHK教育の「クインテット」でも有名な宮川彬良さんが“大人のための音楽授業”と称して色々な音楽の話をしてくれる催しです。今回の大きなテーマのひとつは「ウエストサイド・ストーリーの音楽はどのように作曲されているか」の解説だったのですが、私はほんのちょびっとだけ音楽理論をかじったことがあるので、最初にホワイトボードに楽譜でドとファ#が示された時にもう「アッ!」と脳にパーッと光が走った感じに。あの壮大にして複雑難解な楽曲のほとんどがこの2つの音を基本に作曲されてるんですね…今まではそんなこと考えもせずにボーッと観て聴いていたあの曲もこの曲もこの2つの不協和音に対立するジェット団とシャーク団を準え、それをモチーフとして展開して…というようなお話を少しも難しくなく、まるで漫談のように面白く教えてくださるのでした。ああ、楽しい楽しい。音楽はいいなぁ。
 エプソムC、なんとか立て直したい馬たちがとぐろを巻いてるようなメンツですね…どうにもならないドモナラズ、滝つぼに沈んで浮き上がれないナイアガラ、名前負けしっぱなしのタケミカヅチ。彼らの新境地に賭けたいと思います。CBC賞はカノヤザクラからベストロケーション、シンボリグラン、タマモホットプレイへ。

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