宝ものとの再会

　10日「サイド・ショウ　ミュージカルコンサート」12日「ニュー・ブレイン　ガラコンサート」と２つのコンサートに行って来ました。このblogをずっと読んでくださってる方なら思い当たるでしょうか、私が去年の春と今年の春に魂抜かれるほどハマッた２つのミュージカル作品がこの度、コンサート形式で連続して上演されることになったのです。こんな嬉しいことってめったにないですよね…この２つの作品が観客に愛され支持され要望されて、また他の舞台で多忙を極める実力派キャストがたまたまこの日に集結できたことで上演がかなう、という奇跡。夢のような２夜でした。どちらも耳と心に残る美しく力強いナンバーの数々を聴きながら、劇場に通った時の心弾む気持ちと風の匂いまで思い出すようで、本当に幸せでした。この上に再演なんか願ったら贅沢言い過ぎでバチが当たってしまいそう…でもでもでも、あらん限りの大声で叫ばせていただきます。「ニュー・ブレイン」と「サイド・ショウ」の再演、心から待ち望んでま〜す！
　金曜から小旅行に出てしまうので、枠順発表前からちょいと早めの予想です。マーメイドＳ、今度こそお願いしますブラボーデイジー。これをアタマに相手にはレジネッタ、ムードインディゴ、チェレブリタへ。

先生！

　加藤健一事務所「モリー先生との火曜日」を観て来ました。著名なジャーナリストでスポーツ・ライターのミッチ・アルボムが難病に冒された恩師との交流を描いた実録小説を舞台化したものです。ちょっと重たい話かなと正直、警戒して覚悟して出向いたのですが、大好きな「詩人の恋」と手触りの似た、笑ったりしんみりしたり泣いたりの穏やかでとても良い作品でした。なんといっても２人の間に流れる師弟愛というか友情というか、人と人との心の結びつきが美しい。これはきっとカトケンさんにとってこの先、長く大事なレパートリーとして上演を続けることになる作品じゃないかなと思いました。ステキな物語です。
　続いて「アキラ塾」。こちらは作曲家、演奏家、そしてNHK教育の「クインテット」でも有名な宮川彬良さんが“大人のための音楽授業”と称して色々な音楽の話をしてくれる催しです。今回の大きなテーマのひとつは「ウエストサイド・ストーリーの音楽はどのように作曲されているか」の解説だったのですが、私はほんのちょびっとだけ音楽理論をかじったことがあるので、最初にホワイトボードに楽譜でドとファ＃が示された時にもう「アッ！」と脳にパーッと光が走った感じに。あの壮大にして複雑難解な楽曲のほとんどがこの２つの音を基本に作曲されてるんですね…今まではそんなこと考えもせずにボーッと観て聴いていたあの曲もこの曲もこの２つの不協和音に対立するジェット団とシャーク団を準え、それをモチーフとして展開して…というようなお話を少しも難しくなく、まるで漫談のように面白く教えてくださるのでした。ああ、楽しい楽しい。音楽はいいなぁ。
　エプソムＣ、なんとか立て直したい馬たちがとぐろを巻いてるようなメンツですね…どうにもならないドモナラズ、滝つぼに沈んで浮き上がれないナイアガラ、名前負けしっぱなしのタケミカヅチ。彼らの新境地に賭けたいと思います。CBC賞はカノヤザクラからベストロケーション、シンボリグラン、タマモホットプレイへ。

日本初演

　ミュージカル「絹の靴下」を観ました。映画ではあのフレッド・アステアとシド・チャリスが演じた大人の恋の物語…というイメージとこのソフィスティケイテッドなポスターにコロッと騙されてしまった、実際に観てみたら爆笑コメディでした！　ソ連の共産主義社会を徹底的に笑いのめしながら１人の女性が心を開かれて自由と恋に目覚めて行く楽しく美しいお話。ミュージカルらしいミュージカルを観たなぁという感じです。出色だったのが樹里咲穂さんのちょっと頭の弱い大人気美人女優・ジャニス。これがもうホントにスタイル抜群でキレイで歌も踊りも素晴らしく、何よりその人物像の構築がすごい！…なんて小難しく誉めなくても、とにかく出てきてしゃべるだけで爆笑なんです。かわいくておバカで、でも歌い出すと場をかっさらって行く…いい女優さんですねぇ。これだけの力のある人ですから、大きな仕事ばかりひっきりなしなのもよくわかる。これまで彼女の舞台をいくつか観て来て、今ではすっかり「この人が出てるなら観ようかな」という信頼のおける女優さんの１人になってます。
　安田記念の予想は公式にて。双葉社の予想の方では１頭、印を増やしました。ユニコーンＳは珍名祭りだな。ここはナイトオブザオペラというまっとうな名前からノボクン、ハニーメロンチャン、ココカラ、ドロ、バルーンと広く散らして浅く買いましょう。