Fromアカラtoアルト・ナ・シェラッハ

　先週末はさらに芝居を２本。まずミュージカル「GARANTIDO」。あちこちの舞台で観てイイなぁと思っている役者さんがたくさんご出演で、とても良かったです。感情のもつれ等々から空中分解しかかっている劇団の群像劇と、その劇団が上演しようとしているブラジル移民の話が平行して描かれ、時に交錯しながら進んでいくスリリングな舞台です。カポエイラを元にした激しいダンスシーンも迫力満点。戦中戦後の日本からのブラジル移民の歴史などはほとんど知らない話だったので、そういう面でもとても勉強になりました。
　シアタークリエにて上演の「THE 39 STEPS」はたった４人の出演者で100を超える役（岩や木なんてのもあるけど…笑）を演じながらハイスピードに進む抱腹絶倒のコメディ。すっごく楽しかったです。笑いっぱなし。イギリス発の芝居らしい、ちょっとシニカルな視点から「アホか、イイ大人がこんなドタバタを…」と斜に構えて笑う感覚がまた、いいんですよねぇ。芝居好きな人ならたまらない１本だと思います。高岡早紀さんを舞台では初めて観ましたが、声もセリフも芝居も良くて感心。
　中山記念はここんとこ負け過ぎのキングストレイルから。サニーサンデー、アブソリュート、シャドウゲイトと行きましょう。阪急杯はトライアンフマーチの単複握りしめて見守るのみ。

拾い物

　中村亀鶴さんが主演の「かげぜん」を観て来ました。歌舞伎俳優さんが現代劇に出演すると声の良さ＆張りとセリフの明晰さ、ここという場面での気持ちを押し出す力に感動することが多いです。今回もキレのいいセリフとメリハリの利いた演技に深々と納得…それと同じくらい、脚本の良さに感心。亀鶴さんの「戦争中の話をやりたい」という希望を元にしたオリジナルの戯曲だそうで、登場人物の１人１人にリアルな存在感があり、ストーリーそのものも筋がしっかりしていてとても面白かったです。私は普段は大劇場の演劇を中心に観ていて、こういう比較的小規模な芝居にはなかなか縁がないのですが、亀鶴さんのおかげでまた新しい世界との出逢いを経験することができました。こういう“きちんと作った芝居”をたくさん観たいと思いました。実に佳品であります。
　フェブラリーＳの予想は公式にて。土曜の京都記念はブエナビスタとドリームジャーニーの一騎打ちかな。心情的には春天に向けてホクトスルタンにも注目しておきたいところです。クイーンＣはテイラーバートンにラジャポネーズ。根拠は…ない（笑）。

ショーピープル万歳！

　またしばらくblogサボッちゃいました、ゴメンなさい。ずっと蜘蛛の巣の檻に捕まっていたのです…あの世界からはなかなか抜け出せませんでした。で、ようやく釈放されて社会復帰のため（？）に「蜘蛛女のキス」と同じ作者・カンダー＆エッブのミュージカル「カーテンズ」を観に行ってみましたら、これがホントに同じ作者の作品だろうかと目を疑うような底抜けに明るい舞台で、演劇好きの人＆ミュージカルファンならワクワクするようなショービジネスの舞台裏のお話。箸にも棒にもかからない駄作ミュージカルの初日の幕が開けたばかりの劇場で殺人事件が起こり、その捜査に来たミュージカルオタクの刑事さんが事件を解決しつつ同時にこの駄作をブラッシュアップして傑作に作り替えて行くというストーリー。以前ハマリまくった「プロデューサーズ」にちょっと似てます。鳳蘭さんがさすがの貫禄と華でお見事でした。彼女が歌う「Show People」というナンバーを聴いて、ああ、やっぱり舞台ってイイなぁとため息。
　ダイヤモンドSはここんとこ上向きのモンテクリスエスから。フォゲッタブル、トウカイトリックへ行きましょう。きさらぎ賞はインペリアルマーチ、レーヴドリアン、アドマイヤロイヤルの三つ巴。