芝居は人生、人生は芝居
今年の観劇初めは加藤健一事務所「シャドーランズ」、続いて翌日に「新春浅草歌舞伎」を昼夜通しで。
その前に、去年の年の瀬に観た「ナイン」。以前上演されたものとはキャストも演出もガラリと改めての上演、目新しく面白く観ました。観念的な部分を削ぎ落として飲み込み易くした演出はなかなか良かったのではないでしょうか。力のある女優さんが揃って華やかな舞台に仕上がっていました。
「シャドーランズ」は哀しい深い愛の物語。人の命について考えることはとても重くつらいことなのだけど、芝居という架空の世界を通じてでも考えてみる機会を与えてもらうのはありがたいことです。自分や家族、大切な人の命がいつか終わる日が来るということを、たまには逃げずに正面から見つめてみないといけませんね。メメント・モリ。
「浅草歌舞伎」はいきなり「草摺引」の威勢のいい大音声で始まり、お正月早々景気がよくていいや! 歌舞伎役者の思いっきり張った声ってホントに聞いてて気持ちがいい。こんな声を出せる現代演劇(ストレートプレイ、ミュージカルを含め)の役者がどれだけいますかね? 歌舞伎と現代劇では技法が違うとも言えますけど、同じように舞台上で演技をする役者として鍛錬を重ね、とてつもない底力を身につけているのは歌舞伎役者の方だなぁと思うことがしばしば。それはさておき、歌舞伎の世界には曽我五郎という大人気キャラがいて、彼を主人公にこの「草摺引」を始め長いのや短いのや様々な物語が作られているのですが、とにかくコイツ、いついかなる時も張り切ってる。力んでる。めちゃくちゃ気張ってる。出で立ちもやたらとハデだし。なんか最近、好きになってきた(笑)。目当ての中村亀鶴さんの見せ処は夜の「悪太郎」の智蓮坊。亀治郎さんの悪太郎の自由奔放な踊りと対照的に端正で上品なユーモアを漂わせた踊りが白眉でした。「忍夜恋曲者」の中村勘太郎・七之助兄弟も良かったです。
金杯の予想は京都の方が狙い的にはズバリでした(笑)。シンザン記念は全然わかんないのでシンプルな名前で行きましょう。ガルボ、シャイン、レト。エスカーダも入れとくか。ひでぇ予想(笑)。フェアリーSはけっこうイレ込んでますよ。だってメジロオードリーとアドマイヤテンバが出るんですもん。しかしボンジュールメロンって名前が気になってしょうがない…。
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