人生捨てたもんじゃない
今週はミュージカルを3本。共通点はいずれも「人生、自分をしっかり生きてりゃそれほど諦めたもんでもないな」と思わせてくれるってとこでしょうか。
まずはココ・シャネルを主役にした「COCO」。年をとって時代遅れと揶揄されたシャネルが復帰コレクションに大失敗しながらもファッション界に返り咲く物語。深みのあるテーマを軽妙に見せる演出、この年齢で素晴らしい当たり役に巡り会った鳳蘭さんの名演、良い舞台でした。これは鳳さんのために長く上演し続けて欲しい作品です。次にアメリカの小学生のスペリング大会を描く「スペリング・ビー」。一見こまっしゃくれた天才風に見えて実は色々な問題を抱えている子供たちそれぞれの事情もうまく描かれ、実力派のミュージカル俳優さんたちはもちろん、ミュージカル専科ではない役者さんたちもなかなかのレベルでテンポの良いとても面白い舞台でした。基本的に馬鹿ミュー(褒めている)なのだけど、感動する場面も満載。うっかり感動してたら肩すかしされたりして、そういうところも楽しかったです。そして「サンデー・イン・ザ・パーク・ウィズ・ジョージ」。こちらはミュージカル界の巨匠ソンドハイムの作品で、芝居慣れしてない人にはやや難解かなと思われますが、芸術に立ち向かう人、人とまともに向かい合えない人、そして時代や過去に繋がろうと努力する人、いろいろな人間の心の影や日の当たる部分の輝きなどが見て取れて、色々と感じるところのある大人のための舞台でした。主演の石丸幹二さんは春にドはまった「ニュー・ブレイン」以来ですが、端正なお顔立ちにやはり端正な役作りでステキな役者さんですね。これからも出演作はチェックして行こうと思ってます。
アイビスSDはとにかくカノちゃんことカノヤザクラの応援。相手にはシンボリグラン、サチノスイーティーあたりで。
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