「馬」の想い出
PCを使ったお仕事中(そろそろアレの季節です…)ちょっと時間が余ったので、書こう書こうと思っていて書き損ねていた話を。
今年の2月半ば、老舗の予想紙「ホースニュース馬」が休刊になったことは皆さんもご存知のことでしょう。私が初めて買った競馬新聞は「馬」でした。ストレートな「馬」という名称が気に入ったことと、何よりまだ競馬を見始めたばかりの初心者にとって競馬中継にご出演の井崎脩五郎さんがいる会社だというのは強烈なアピールポイントでした。スポーツ新聞が100円台なのに、競馬新聞というものの値段にはビックリしたものでしたね。それから時は過ぎ、私が「天才ユタカの元気が出る競馬」という同人誌を発行した時、井崎先生にぜひこの小冊子をご一読いただきたいと思い、馬社を直接訪れたことがあったのです。“東池袋のアイガー北壁”と呼ばれる伝説の急階段を上ったことも良い想い出です。古い古い建物で、重たそうな鉛の活字がぎっしり並んでいました。上下階で荷物を受け渡すための滑車が取り付けられていたのも記憶に残っています。古き良き時代の競馬ギョーカイの姿をかいま見た体験は私の中で貴重なものとなっています。訪ねた時には井崎先生にお会いすることはできませんでしたが、社の人は暖かく迎えてくださいました。本は井崎先生の手に渡り、先生は「面白いのがいるよ」と競馬マスコミのあちこちに私を紹介してくださったのです。それが今の仕事につながっているというわけです。
ともあれ、歴史あるものが失われるもの寂しさは自分にとってある種の想い入れがあればあるほど胸に重たいものですね…画像は深川八幡にある神馬の像です。
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